optalysysについて調べてみた。

今回はイギリスの大学発ベンチャーのoptalysysについて調べる機会があったので、こちらにもまとめておくことにします。ちなみにホームページはこちら↓

・Optalysys概要

Optalysysは、イギリス・ケンブリッジ大学のスピンアウトCambridge Correlators Limited (CCL)として始まり、ビッグデータに挑む低消費電力かつ高速な光コンピューティングによるスーパーコンピュータの構築実現を目的に設立された法人組織。Optalysys Ltdに改名した。
メンバーは、ケンブリッジ大学のPHDで主に構成されていて、NASAの研究者なども2015年1月にジョインしているという。

また、2015年4月には、処理速度320ギガflop/sで低消費電力化を実現したレンズレス光プロセッサのプロトタイプを公開している。

Optalysysprototype
Optalysyホームページより引用

2017年までの、処理速度7ペタflop/s光コンピューティング技術の商用化。
2020年までの、処理速度17エクサflop/sへの到達を目指しているという。

CEOは、こんなこと言ってました。(引用)

Optalysys CEO, Dr. Nick New:expert in optical pattern recognition

“ Optalysys’ technology will deliver processing power beyond the capabilities of traditional HPC methods and will offer functionality that digital cannot provide, bringing the step change in computing power that is required in Big Data and Computational Fluid Dynamics (“CFD”) applications, for a fraction of the price and power consumption.  This investment will support us in bringing our initial products to market in 2017. ”

・主なプロジェクト

主に行政の支援・補助金を受けながら光相関器の適用先を模索してる模様。
ホームページに掲載されている限りでは、以下のようなプロジェクトに取り組んでという。

・ProjectGENESYS:遺伝子解析技術への応用

イギリス、ノリッジにあるThe Genome Analysis Centreと共同でイギリス政府関連の助成を受け、遺伝子解析のためのシークエンス検索システムの開発を行っている。また、optalysysでは、生命情報学(bioinfomatics)を、初期の光コンピューティング技術を適用するターゲット市場と考えており、この市場は2020年までに世界で133億ドル規模への成長が予測される。

[Markets and Markets:http://www.marketsandmarkets.com/PressReleases/bioinformatics-market.asp]

・ProjectESCAPE:数理気象予測への応用

欧州委員会の2020イノベーションプログラムとして助成を受け、European Centre for Medium-Range Weather Forecasts(ECMWF)を先導とし、世界最大規模の数値気象予測のためのHPC開発に取り組んでいる。

[ECMWF : http://www.ecmwf.int]

 

これらの他にも、遺伝子解析、MRIスキャニングなどのパターンマッチング、天候の将来予測、車体やエンジンなどの設計、貿易船のための海洋予測のためのモデルシュミレーション、その他ビッグデータ関連
も応用先として検討しているという。

 

・資金調達

ホームページやOptalysyに記述されてる情報をざっくりまとめてみました。
公式な情報ではないので、あくまで参考として。

optalysys資金調達

 

・最後に

今日、コンピューティング技術はエクサスケールレベルでの実装が求められてるが、それの実現には、
少なくとも200MWの電力、現状世界最高のスパコンである中国のスーパーコンピュータTianche-2 でも年間24MW、コスト換算で年間$21mを要するという。
アメリカ大統領オバマ氏も、医療、セキュリティ、複雑シュミレーションにおけるニーズから、2025年までに現在のハイエンドコンピュータの20倍である1エクサFLOP/Sのスーパーコンピュータの開発着手を明言している。

このような現状に対して、光コンピューティング技術は、光子の並列性を利用した並列処理による高速化低消費電力の実現も注目されている点である。最近では、Googleが量子コンピューターまわりのことにも取り組んでると聞くし、これからのコンピューティング技術の発展が楽しみです。